- 息子が保育園に行くのをぐずるようになった
- 「おりこうさん」すぎる息子・・・わたしのせい?
- 環境が変わることのインパクトは大きい
- 0を100にするのではなく、100を120や130にしていく
- 息子の「イヤ」を認めてなかったことに気づく
息子が保育園に行くのをぐずるようになった
4月になって。
0歳児から入園していた息子は、今年で保育園3年目。
3歳児クラスになり、担任の先生も新しい先生に変わりました。
急に先生が変わったら混乱するかなぁと思い、「今日で〇〇先生と最後だね。来月からは新しい先生だね」と言い聞かせてました。
でも、3歳に満たない息子には、そのことを理解するにはまだむずかしく・・・。
4月になり、新しい担任の先生に変わってから数日後。
息子が、保育園に行くのをぐずるようになりました。
保育園の駐車場に着いても車から降りようとしない。
保育園までの途中の砂利道で座りこむ。
入り口のドアの前でもじもじする。
・・・
これまで、入園した当初の慣らし保育以外は、なんの抵抗もなく元気に登園していた息子。
そんな息子のはじめての様子に、「やっぱり先生もクラスも変わってイヤなのかな・・・」と気になりました。
でも、仕事があるので保育園に預けないわけにはいかない。
それに、もたもたしてると仕事に遅刻してしまう。
息子のことが気になりつつも、「ほら、行くよ!」と毎朝急かしてなんとか保育園に行かせてました。
迎えに行ったときはいつものように元気だったし、そのうち慣れるだろう、慣れたら大丈夫、と思いつつ。
そうしてむりやりなんとか保育園に行かせ続けて、4月の終わりになったころ。
いつものように砂利道でうずくまったので、わたしが先にずんずん進もうとしたとき。
息子が、ついに我慢していたのをこらえきれなくなったように、立ち上がって「うあぁぁぁぁあん!」と泣きはじめました。
そのときの息子の泣き声と表情は、本当に忘れられない泣き方で。
これまで精一杯こらえていたのが痛いくらい伝わってくるほど、助けを求めるような泣き声でした。
それは、3歳児の泣き声のイメージとかけ離れた、悲しくて力のない泣き声。
その泣き声を聞いて、わたしは、息子が想像以上に苦しんでたこと、息子の様子を気にしていたつもりだったけど、息子のことをきちんと見ていなかったことに気づきました。
泣き声に気づいて先生も来てくれて、先生に抱っこしてもらった息子は少し落ち着きました。
その先生は、担任ではないけど入園当初から知っている馴染みの先生。
先生と話し、息子も体重を預けて抱っこされていたので少し安心しました。
息子の様子を気にしつつ、その日は胸が張り裂けそうな思いがしながら保育園を後にして、泣きながら仕事に向かいました。
息子があんなに我慢してたことに、なんで気づいてやれなかったんだろ?
毎日毎日、時間に追われて息子をむりやり急かして行かせてた。
家に帰ってからも、家事をこなすばかりで息子のことをかまってやれてなかった。
むしろ、最近全然笑えてなくて、怒ったり注意してばかりで、息子に対してイライラの感情を出しっぱなしだった。
もっと認めたり笑いかけたりしたいのに、できてなかった。
泣きながら車を運転しながら、自分を責めました。
今までわたしがなんの心配もなく仕事に行けてたのは、息子が毎日元気に登園してくれていたおかげだったんだ。
それは、当たり前のことじゃなかった。
ほかのお友だちは変わった様子を聞かないし、クラスが変わってぐずるようになったのは息子だけ・・・。
わたしの愛情が足りてないから、息子は新しい環境に不安になるのかな。
愛されてるって充分に思えてないから、我慢してがんばっちゃうのかな。
息子が泣いたのは、わたしのせいだ。
「おりこうさん」すぎる息子・・・わたしのせい?
息子は、保育園の先生からよく「おりこうさん」だと言われました。
新しい担任の先生からも、すぐに「おりこうさんですね!」と言われるほど。
先生の言うことをよく聞くし、行動も早く、リーダー的な存在だと。
それがうれしいと感じる気持ちと反面、まわりのことをよく見すぎていることが心配になる気持ちもありました。
先生の言うことを聞かな過ぎても心配になっただろうけど、聞きすぎてても心配になる。
まわりの人の気持ちを汲みすぎたり、大人から怒られないように気を配って動いているのかなぁと。
息子を見ていて最近気になるようになったのが、ムリして笑うこと。
それは、馴染みの先生も気づいていて、「まわりのことをよく見るから、がんばりすぎちゃうのかなぁ」と気にかけていました。
息子は、いつからまわりのことを見て行動するようになったんだろう?
いつからムリして笑うようになったんだろ?
わたしは、これまでの息子の接し方にまったく自信がもてませんでした。
息子にとって、愛されてるって感じれた日と傷ついた日は、どちらが多いんだろう。
きっと、やさしくできてない日の方が多い気がする。
本当はもっとやさしくしたいのに、イライラしたり怒ったり注意してばかり。
だから、息子はまわりのことをよく見て、まわりの気持ちを敏感に感じとるようになってしまったんじゃないか。
そう考えだすととまらなくて、息子が泣いた日から、自分を責めて落ち込みました。
自分を責めても、その先にはなにもない・・・。
子どもにとってママの笑顔は大事なのに、それができてない自分のことも、いつのまにか責めてました。
心から笑えているのと、笑わなきゃと思っていることには、雲泥の差があります。
わたしも息子も、がんばりすぎてる。
ちょっと息抜きした方がいい。
そんなタイミングで、大切な友だちのおうちに息子と2人で遊びに行く機会があり。
ゆっくり休んでリフレッシュしよう!と思いました。
環境が変わることのインパクトは大きい
お友だちのお家に遊びに行って。
わたしのことも息子のことも、とっても温かく迎え入れてくれて。
心がぽっかぽかになりました。
たくさん話し、
息子のこともたくさん可愛がってもらい、
わたしと息子のことをたくさん大切にしてくれて、
心のこもった手料理を食べ、
温かく受け入れてもらえて、
心がとっても満たされました。
お友だちと話していてしみじみ気づいたことは、環境が変わることは、ずっと大変なことだってこと。
大人だって、仕事や住む場所が変われば、慣れるまで大変だし時間がかかります。
でも「がんばらなきゃ」と思ってるから、なんとかできてるだけで。
3歳になったばかりの息子にとっては、環境が変わることがどんなに大きなことか・・・
去年は、担任の先生が変わってもなんともなかったけど、それはまだ幼かったから。
成長してものごとをどんどん理解できるようになってきたからこそ、環境が変わることの影響は大きいよな、と気づきました。
0を100にするのではなく、100を120や130にしていく
お友だちのお母さんが教えてくれたことで、とても心に残った話があって。
それは、子育てについての考え方のお話。
子どもはゼロで生まれてきて、ゼロを100にしてあげるのが子育てって考えてしまいがちだけど。
子どもは、100をもって生まれてきてる。
その100を120や130にしてあげようっていう子育ての考え方。
これは、ほかの国で取り入れられている子育ての考え方だそうなんだけど、
そのお話を聞いて、息子のことを想うと心がじぃんとしました。
息子は、わたしがどんなであろうが、いつだって笑いかけてくれるから。
わたしは、お母さんとしての自信を失くしてたし、息子から嫌われてるかも、とどこかで思ってて。
どんどん自己嫌悪で苦しくなっていたけど。
息子のもっている愛は、そんなもんじゃないなぁ、と。
わたしは、自分のもってる愛のコップを自分で空っぽにしてた。
お友だちのお母さんが、目を細めて息子を見つめながら、
「いいね。お父さんとお母さんのことが大好きなら、それで充分だね」
とつぶやいたとき、
息子のもってる愛や、お友だちや、お友だちのお母さんからの言葉にたくさん愛を感じて、思わず涙が出ました。
自分の中の愛情のコップは、自分で満たさなきゃと思い込んでいたけど、
満たせないときは、だれかに満たしてもらってもいいんだな。
そうやって満たしてもらえたぶん、また大切な人に愛情をかけてあげられるようになるから。
息子の「イヤ」を認めてなかったことに気づく
お友だちのお家に遊びに行って心がぽっかぽかに満たされたわたしは、心の余裕を取り戻しました。
そして次の登園の日。
駐車場に着いた息子は、また車から降りようとせずしょんぼりしていました。
これまでのわたしは、「置いてくよ!」とか「バイバイ!」と言って離れるそぶりをしたりして、
イヤがってでもむりやり降ろしてなんとか連れて行っていたけど・・・。
うーんと考えて、思い切って保育園に電話をしてみました。
運よく馴染みの先生が電話に出て、状況を察知して駐車場まで迎えに来てくれました。
先生が抱っこしようとすると、息子の方から腕を伸ばして抱っこされたので、先生も「すごいすごい、がんばったね」と息子の背中を撫でてくれました。
先生とじっくり話してみて、ほかにも朝泣いてしまう子がいることを知りました。
先生と話せて、息子のことを共有できて、わたしも少しホッとしました。
思い切って電話をかけて、先生に頼ってみて本当によかった。
頼れた自分にも、変化を感じました。
これまでのわたしは、先生に頼るという選択肢がまずなかった。
「自分でやらなきゃ」って思ってたから。
朝は先生たちも忙しいだろうから、迷惑かけられないという気持ちもあったけど。
息子がぐずってしまうのは、自分の愛情が足りてないせいだって思っていたし、
自分のせいだから、なんとかしなきゃって思ってた。
それと同時に、息子が保育園をイヤがるのを、わたしもイヤがっていた。
だから、息子の「イヤ」って気持ちをきちんと受け止めてあげれてなかった。
ぐずられると仕事に遅刻してしまうからイヤだという気持ちも、もちろんあるけど・・・
息子の「イヤ」な気持ちを認めることは、自分のダメさと向き合うことでもあるから(自分のせいだと思い込んでたから)、息子の気持ちをきちんと認めていなかった。
でも、心に余裕ができて、息子の気持ちと自分の気持ちをわけて考えることができて。
息子の「イヤ」って気持ちをしっかりと認めてあげれた感覚がしました。
先生に車まで迎えに来てもらってから、次の登園の日。
駐車場に着くと、息子が
「〇〇先生は?」
「〇〇先生、いるなー?(←いるかなー?)」
と小さい声で言いだしました。
「もういるかな?見に行ってみようか」と言うと、自分から車を降りて、保育園のドアのところまで歩いて行きました。
そして、先生を見つけると「いたー!」と言って、入って行きました。
それからは、先生が朝いてもいなくても、車から降りてくれるようになったし、自分で保育園のドアを開けて入って行けるようになりました。
先生に頼んで迎えに来てもらって、気持ちをきちんと受け止めてもらえたことがやっぱり大きかったのかな。
本当によかった。
そして、毎日元気に登園してくれるようになりました。
息子が元気に登園してくれることは当たり前のことじゃない。
息子もがんばってくれてるんだってことに気づけました。
わたしはまた、ついイライラして怒ってしまうこともあるけど・・・
でも、最近は息子の方が穏やか。
わたしが怒ってもニコニコしてるし、穏やかな声で「ちょっとまってね」と言ってきたりする。
息子が不安になったり、しょんぼりしてしまうのは、「わたしにぜんぶ責任がある」と思ってた。
(もともと、まわりに不機嫌な人がいると「わたしがなにかしたんじゃ」とつい考えてしまうクセがある)
もちろんゼロではないだろうけど、過度にそう思い込みすぎて、
息子の気持ちをきちんと認めてあげれてなかったな。
わたしはわたし、息子は息子。
思い込みとかじゃなくて、客観的に息子の「イヤ」って気持ちやその原因をわかってあげられるようになりたい・・・。
息子の「イヤ」って気持ちをきちんと出させてあげること、認めてあげることは、とても大切なことだなーと、息子の変化を見ていて思いました。
ダメダメ母ちゃんだけど、あなたの成長からたくさんのことを学ばせてもらっています。
本当に、いつもありがとう。
みんながホッと安心できる場所
~ひだまりの家サンポミチ~
ここは、日本Share&Careの認定カウンセラー高瀬多美子さんの、「みんながホッとできる安心安全な場所をつくりたい」という想いで始まった、ひだまりの家です。
さんぽみちの途中に、ちょっと自分を見つめなおすための場所として…
子育て中のお母さんが、ホッと安心できる居場所として…
あらゆる世代、立場、経験をもつ人たちとの対話が生まれる場所として…
さんぽの途中にちょっと寄って遊んでいこうと思える
そんなあたたかな場所をみなさんと作っていきたいと思っています。
ぜひ遊びに来てくださいね。
ひだまりの家サンポミチHP
hidamarinoiesanpomichi.jimdofree.com